
あなたは車の売却・買取で自動車税が返金される事実をご存知ですか?
「売却や買取で還付されることすら知らなかった」
「返金されるのは知ってたけど条件や金額は分からない」
車を売却・買取してもらうと自動車税は還付・返金してもらえます。
条件次第では大きな金額の税金が還付されるのです!
このように、車の売却・買取と自動車税の関係性について聞かれても詳しく説明するのは難しいですよね。
けど、車の売却や買取の際には還付されるケースが多いので、理解しておかないと損をする可能性があるのです。
そこで今回は、車の売却・買取時の自動車税の還付について解説します。
また、似たような言葉の自動車重量税との違いや返金の条件などもお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
自動車税ってどんな税金?
自動車税とは、車を保有している人が必ず支払う税金です。
毎年4月1日時点で、その車の使用者に納付書が届くので支払う必要があります。
また、その年の4月から翌年の3月までの1年分を一括で支払うのが基本です。
そして、支払う自動車税の金額は排気量によって異なります。
1L以下 | 25,000円 |
~1.5L以下 | 30,500円 |
~2L以下 | 36,000円 |
~2.5L以下 | 43,500円 |
~3L以下 | 50,000円 |
~3.5L以下 | 57,000円 |
~4L以下 | 65,500円 |
~4.5L以下 | 75,500円 |
~6L以下 | 87,000円 |
6L超 | 110,000円 |
ちなみに、自動車税と似たような税金で自動車重量税があるので次の項目で解説していきますね。
自動車重量税ってどんな税金?
自動車重量税とは、新車を購入する際や車検の際に支払う税金です。
車検期間分をまとめて支払う形式となっています。
この自動車重量税は、その名の通り車の重量によって支払う税金額が異なるのです。
0.5トン以下 | 8,200円 |
~1トン以下 | 16,400円 |
~1.5トン以下 | 24,600円 |
~2トン以下 | 32,800円 |
~2.5トン以下 | 41,000円 |
~3トン以下 | 49,200円 |
エコカーなどは減税の対象となっているため、自動車重量税が免税になるケースがあります。
反対に13年以上の車を車検に出すと支払い金額が高くなるのです。
車の売却・廃車時は自動車税が還付・返金される
車の売却・買取時に還付・返金する制度は法的にはありません。
しかし、車の買取業者では、残月分を買取価格に上乗せして買取ってくれるのです。
そもそも、自動車税は1年分を一括で支払う前払い。
そのため、売却後から3月までの支払い済みの税金は買取金額にプラスされます。
ただし、前払い分を買取価格に上乗せするのは法的義務ではないため、万が一上乗せしてくれない業者がいるとも限りません。
売却時に「税金が残っている」と伝える必要があるでしょう。
廃車時の自動車税の還付は法的義務
廃車手続きをした場合は、”自動車税を還付・返金しなければならない”と法的に決められています。
そして、廃車時の返金は廃車業者ではなく国から受け取る形です。
実際の流れは以下の通りとなっています。
- 抹消登録手続きをする
↓
- 手続きから1~2か月後に還付通知が届く
↓
- 金融機関の窓口で還付金を受け取る
都道府県によっては口座を指定すれば振り込みによる対応も可能です。
車売却時に還付される税金・還付されない税金
車売却時にすべての税金が還付される訳ではありません。
戻ってくる税金と戻ってこない税金があるので確認していきましょう。
【還付・返金される税金】
〇 自動車税
〇 リサイクル料金
【還付・返金されない税金】
✖ 自動車取得税
✖ 自動車重量税(廃車の際は返金される)
✖ 自賠責保険料(廃車の際は返金される)
バツになっている3つは、車を購入する際にかかる税金なので、基本的は売却時に還付されません。
自動車重量税・自賠責保険料の2つだけは、永久抹消によって車が廃車になったときに返金されます。
返金される自動車税や重量税の金額
自動車税は、4月から翌月3月までの分を一括で支払うため、どの月に車を売却するのかによって還付・返金される金額が変わってきます。
では、いくらくらい返金されるのでしょうか?
具体的な金額は以下の表をご覧ください。
1,000cc以下 | 1,000CC~1,500CC以下 | 1,500CC~2,000cc以下 | 2,000cc~2,500CC以下 | 2,500CC~3,000CC以下 | 3,000CC~3,500CC以下 | 3,500CC~4,000CC以下 | 4,000CC~4,500CC以下 | 4,500CC~6,000CC以下 | |
1月 | 4,100円 | 5,000円 | 6,000円 | 7,200円 | 8,300円 | 9,500円 | 10,900円 | 12,700円 | 14,500円 |
2月 | 2,000円 | 2,500円 | 3,000円 | 3,600円 | 4,100円 | 4,700円 | 5,400円 | 6,200円 | 7,200円 |
3月 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
4月 | 22,900円 | 27,900円 | 33,000円 | 39,800円 | 45,800円 | 52,200円 | 60,000円 | 69,200円 | 79,700円 |
5月 | 20,800円 | 25,400円 | 30,000円 | 36,200円 | 41,600円 | 47,500円 | 54,500円 | 62,900 円 | 72,500円 |
6月 | 18,700円 | 22,800円 | 27,000円 | 32,600円 | 37,500円 | 42,700円 | 49,100円 | 56,600円 | 65,200円 |
7月 | 16,600円 | 20,300円 | 24,000円 | 29,000円 | 33,300円 | 38,000円 | 43,600円 | 50,300円 | 58,000円 |
8月 | 14,500円 | 17,700円 | 21,000円 | 25,300円 | 29,100円 | 33,200円 | 38,200円 | 44,000円 | 50,700円 |
9月 | 12,500円 | 15,200円 | 18,000円 | 21,700円 | 25,000円 | 28,500円 | 32,700円 | 37,700円 | 43,500円 |
10月 | 10,400円 | 12,700円 | 15,000円 | 18,100円 | 20,800円 | 23,700円 | 27,200円 | 31,400円 | 36,200円 |
11月 | 8,300円 | 10,100円 | 12,000円 | 14,500円 | 16,600円 | 19,000円 | 21,800円 | 25,100円 | 29,000円 |
12月 | 6,200円 | 7,600円 | 9,000円 | 10,800円 | 12,500円 | 14,200円 | 16,300円 | 18,800円 | 21,700円 |
計算方法は「年税額×残り月数÷12=還付金」です。
例えば、排気量が3L以下なら年税額は50,000円なので、8月11日に売却するとなると残り月は9~3月までの7か月となります。
計算式は「50,000円×7か月÷12=29,166円」です。
そして、100円未満は切り捨てとなるため29,100円になります。
重量税は廃車した場合だけ還付され、計算は上記の方法でされます。
リサイクル料金も車の売却時に返金される!
リサイクル料金とは、車の購入時に後々車を廃車する際にかかるエアバッグなどの処理費用を前もって支払い預託金です。
内訳は以下のようになっています。
- シュレッダーダスト料金
- フロン類料金
- エアバッグ類料金
- 情報管理料金
- 資金管理料金
これらの料金は廃車時にかかるのですが、売却は廃車ではないので支払いが不要となる訳です。
つまり、前もって支払ったリサイクル料金が返金される仕組みになります。
ただし、リサイクル料金を返してもらうには、リサイクル料金を納付した証明となる「リサイクル券」が必要です。
車買取では税金が還付されない?
車の買取は名義変更にあたるので、法廷的には還付の義務がないのです。
では、結局のところ税金は還付されないのかというと決してそうではありません。
下取りや買取の際には未経過分を買取金額に上乗せするという形で返金されるのです。
ただし、買取業者に「自動車税分を還付・返金しなさい」といった法律がある訳ではないので、業者によっては上乗せせずに買取ところもあります。
だからこそ、あなた自身で計算方法を知っておいて、売却の際には伝える必要があるという訳です。
還付を受けるた際の注意点
車の売却で還付・返金を受けるには注意点があります。
ここでは何に注意すべきか確認していきましょう。
注意点1.法的な還付は廃車時のみ
売却で還付・返金を受ける際の注意点1つ目は、法的な返金は廃車時のみという点です。
車を買い取ってもらう際に自動車税が還付されるのは、あくまでも買取業者のサービスとなっています。
法的に還付されるのは廃車時だけなので、その点をしっかり理解しておきましょう。
そして、買取査定の際には「支払い済みの税金を上乗せして欲しい」というお願いを忘れないでください。
注意点2.自動車税が未納だと売却はできない
売却で還付・返金を受ける際の注意点2つ目は、自動車税が未納だと売却はできないという点です。
というのも、車の売買によって自動車税の未納が発生しないように、名義変更(売却は名義変更に該当する)の際は「自動車税納税証明書」の提出が必要となっています。
つまり、自動車税の納付が必須だという訳です。
また、納付後に「自動車税納税証明書」を紛失した場合は普通自動車なら陸運支局。軽自動車なら役所・役場で再発行してください。
もちろん、しっかり納めていればいつでも証明書の再発行は可能です。
しかし納付期限を過ぎている場合は、下取りや売却ができないうえに催促状が送られてきます。
そして、催促状が届いたにもかかわらず無視して納付をしないでいると、最悪の場合は車の差し押さえとなる恐れがあります。
注意点3.軽自動車だと返金はない
売却で還付・返金を受ける際の注意点3つ目は、軽自動車だと自動車税の返金はないという点です。
そもそも軽自動車を保有している場合、「軽自動車税」を納付します。
当然、4月1日時点で所持している車に対する税金ではあるものの還付制度は存在しないのです。
つまり軽自動車の場合、売却はもちろん廃車時であっても税金が戻ってきません。
ただし、永久登録抹消による廃車であれば軽自動車であっても重量税の還付・返金はされます。
注意点4.自動車税の支払いが生じるケースがある
売却で還付・返金を受ける際の注意点4つ目は、自動車税の支払いが生じるケースがあるという点です。
具体的には、名義変更が何かしらの事情によって”4月1日以降”になった場合です。
そもそも、自動車税は4月1日時点で車の持ち主に対して課される税金。
たとえ3月中に買取業者に売却しても、名義変更が4月1日を過ぎると支払いは旧オーナーであるあなたに支払い義務が生じてしまいます。
もちろん、買取後に業者が支払った金額を返してくれるケースはあります。しかし、一時的にとは言っても支払うので気を付けてください。
まとめ
今回は、車の売却時における自動車税の還付・返金について解説しました。
自動車税は、車の排気量によって異なること、その年の4月から1年分を一括で支払うことが分かりましたね。
そして、一括で支払っているからこそ、売却月によって返金金額が違うというのも理解できたでしょう。
また、基本的には自動車税の残りを返金しなければならない法廷的義務はないので、還付されるかどうかは買取業者にかかっているという訳ですね。
もしも、自動車税を還付してもらいなら、あなたの車の税金の残りを自身で把握しておいて査定時に買取業者に伝える必要があります。
今回の記事を参考に、少しでもお得に車の売却をしてみてください。
また、車の買取は査定をどこでするかによっても大きく違ってきます。興味がある方は以下の記事も参考にしてみてくださいね!