あなたは車の買取査定で修復歴がばれるか気になりませんか?
誰でも、買取査定に出すなら少しでも高く買い取ってほしいですよね。
そして、査定に不利になるような事故車や修復歴がある車は、できるならその事実を隠したいと思うでしょう。
けど、「どんなに隠しても査定でばれるなら、最初から正直に話したほうが印象が良いのでは?」とも考えますよね。
✔ 隠して高額買取を狙うか?
✔ 正直に伝えて好印象を与えて高額買取を狙うか?
実は、どちらを選択するかによって査定額は大きく変わるのです。
そこで今回は、修復歴がばれるのかばれないのかについて解説します。
どうすれば高額買取が狙えるのかもお伝えするので、お役に立てたら幸いです。
目次
そもそも修復歴ってなに?
「修復歴=修理した車」ではないって知ってましたか?
実は明確な定義があり、その定義に合致していなければ「修復歴あり」とは判断されないのです。
また、修復歴と事故歴や修理歴も異なります。
修復歴・修理歴・事故歴の違い
修復歴・修理歴・事故歴はどれも似たような意味に聞こえますよね。
けど、実は3つの言葉は定義が違っているのです。
修復歴
修復歴とは、車の骨格部分であるフレームやシャーシ(シャシー)といった強度に関係する部分を交換・修正した経歴がある状態を意味します。
つまりボディに傷やへこみがあり、それを直しただけでは修復歴にはカウントされないというわけです。
ちなみに車の骨格は以下の部分を示しています。
- フレーム
- フロントクロスメンバー
- フロントインサイドパネル
- ピラー
- ダッシュパネル
- ルーフパネル
- ルームフロアパネル
- トランクフロアパネル
- ラジエターコアサポート
事故歴
事故歴とは、事故によって車の骨格部分が破損などのダメージを受けた状態です。
この状態から修理をすると「修復歴あり」になります。
仮に事故によってボディに傷やへこみがついても、骨格部分にダメージがなければ「事故歴あり」にはならないというわけです。
修理歴
修理歴とは、車の強度に影響しないフェンダーやドアなどの傷・へこみを修理した経歴を意味しています。
つまり、「ちょっと車をポールでこすった」といった程度の傷であれば事故歴にはならず、修理しても修復歴とはならないということです。
そして、修理歴があったとしても走行には影響を及ぼすものではないため、査定への影響も小さくて済みます。
査定士はそこまでチェックするの?修復歴は絶対ばれる
直した事実を隠したいと思っても、様々な理由から隠すのは難しいのが実情です。
その理由の1つに査定士の技術の高さにあります。
ここでは、査定士の方がチェックする部分について解説します。
工具の使用痕
査定士が確認する部分1つ目は工具の使用痕です。
車の査定の際には、事故車の修理に使用する工具の使用痕を確認していきます。
例えば、フレームの歪みを修理するために使用する大型工具の「フレーム修正機」。
これを使用すると痕跡が残るためプロの査定士なら確実に分かるのです。
熟練の査定士になると使用した工具が分かるだけでなく、どのような修復を施したのかまで見極めます。
シャーシ(シャシー)底部分
査定士が確認する部分2つ目はシャーシ(シャシー)底部分です。
シャーシとは、車の足回りにおける機構のことで骨格部分を意味しています。
ちなみに私が子供のころはミニ四駆が流行っていて、タイヤやモーターを取り付けるシャーシ(シャシー)部分を改造して遊んでいましたw。
実際の車でも、この部分をシャーシ(シャシー)と呼び、チェックが難しそうでも査定士の方は歪みの有無などを念入りに確認するのです。
この部分が破損していると大事故に繋がりかねないので、当然といえば当然ですよね。
車の内部
査定士が確認する部分3つ目は車の内部です。
ボンネット内部やトランクルームはもちろん、シートを外してスペアタイヤの近くにあるボルトなども徹底的にチェックします。
他にも、ボルトの開け閉めによって付く傷やシーリングの状態も確認するのです。
さらには「ドアを開け閉めする際に異音はないか?」や「フェンダーとボンネットの隙間は均等か?」など細かく見ていきます。
車内はシートを取り外して査定するので、ちょっとのダメージでも見落としがありません。
これだけ細かく査定されるため、修復歴などを隠してもばれてしまうのです。
修復歴はばれる・ばれない以前の問題?告知義務がある!
修復歴はプロの査定士が見ると簡単に分かると解説しました。
しかし、実はばれる・ばれない以前の問題で告知しなければならない義務があるのです。
万が一意図的に隠したとばれると「告知義務違反」になります。
告知義務違反とは、言葉の通り告知する義務を怠ったという意味です。
もしも、意図的に告知せず買取が成立。
その後になって修復歴などがあると判明すると以下のような事態へと発展する恐れがあります。
✖ 損害賠償請求される
✖ 買取金額の返金や減額
こんな事態に発展したら、車を少しでも高く売却するどころではないですよね。
直した経歴がある場合は最初に正直に伝えてください。
中古車で自分でも知らない修復歴があったら?
あなたの愛車が中古車で自分でも知らない修復歴があった場合、告知義務違反に該当するのでしょうか?
そもそも、買取査定の段階で見つかれば、損害賠償請求に至る事態にはなりません。
買取業者が査定時に見落とすから損害賠償請求のリスクがあるのです。
そのため、買取店舗によっては「プロとして見落とした責任がある」と考えて、修復歴を知らなかった場合の保険を用意しているところがあります。
✔ ガリバー:クレームガード
✔ ビッグモーター:クレーム安心保障
これらの保険は修復歴があると知らずにいた場合、一定の保証料(4,900~3万円程度)を支払えば損害賠償請求されなくなるという制度です。
このように自分でも修復歴があると知らない場合でも、損害賠償請になるリスクを防ぐ対策が施されています。
修復歴は車検証からは分からない
中古車を買った場合、車検証からは前のドライバーが修復をしたのか分かりません。
そのため、中古車を購入する際に買取店の方に聞くか、もしくは「点検整備記録簿」を確認する必要があります。
点検整備記録簿とは、その車がどのような点検・整備をしてきたのか記録したもの。
助手席のダッシュボードに車検証などと一緒に入っています。
この点検整備記録簿を確認すれば、直した経歴は分かるはずです。
ただし、すべての車に点検整備記録簿が入っているとは限りません。
中古車として購入した車を買取査定に出す場合は、「中古車なので修復歴は分かりません」と伝えてください。
修復歴・事故歴・修理歴が査定額にもたらす影響
修復歴は正直に伝えた方が良いと言われても、その結果どのぐらい査定額に影響を及ぼすのか分からないと、なかなか正直には伝えにくいですよね。
そこで続いては、修復歴・事故歴・修理歴が査定額にもたらす影響を確認しましょう。
修復歴ありの査定額
骨格部分にダメージを与える事故歴があり、それを修復した場合には5~10万円程度の減額が考えられます。
やはり、修復歴としてカウントされる骨格部分へのダメージは、走行に大きな不安をもたらすとあって、修理しても大幅な査定額ダウンは避けられないようです。
事故歴ありの査定額(修復歴なし)
骨格部分にダメージを与える事故歴があり、それを修理せずに査定に出した場合は30~40万円の減額が考えられます。
走行に不安が残るダメージと業者が買取後に修復しなければならないことを考えると、大幅は査定額ダウンは避けられません。
修理歴ありの査定額
骨格部分にダメージはなく走行に影響がないボディなどに傷・へこみがあり、それを修理した経歴があるなら査定額への影響はほぼないと言えます。
では、ボディなどに傷・へこみがある場合は直したほうが良いのかというとそうではありません。
なぜなら、ボディなどの傷・へこみは修理せずに査定に出しても、買取価格に影響を及ぼす可能性はほとんどないからです。
修理をしてもしなくても査定額が同じなら、わざわざ修理費用をかける必要はないですよね。
修復・修理をしてから査定に出したほうが良いのか?
前の項目で、修復歴・事故歴・修理歴によって査定額にどのような影響を及ぼすのか確認しました。
では、結局のところ修復や修理はしたほうが良いのでしょうか?
まず、走行に影響を及ぼさない傷やへこみを修理するには大体2万円かかります。
それに対して、査定額は修理してもしなくても差はありません。
つまり、傷やへこみ程度なら修理しないほうが良いというわけです。
続いて事故歴ありと判断される骨格部分の損傷は、直す費用が100万円を超えるケースが多くなっています。
わざわざ高額な費用を出して直しても、それ以上の査定額アップは期待できないのが実情です。
事故直後に車を売却するなら何もせず査定に出したほうが良いでしょう。
まとめ
今回は車の買取査定の際に修復歴がばれるのか解説しました。
基本的に査定士の方がチェックすれば、直した事実はばれるということが確認できましたね。
そのため、買取査定に出す場合は事前に事故歴や修復歴があると伝えた方が良いでしょう。
もしも、あなたが少しでも査定額アップを狙いたいなら、下手に嘘をつくのではなく正直に車の情報を伝えてください。
また、以下の記事では査定額アップの方法などをお話しているので、興味がある方は目を通していただければ幸いです。